佐竹本三十六歌仙絵の絵巻切断から100年の流転を経て京都に集結!!【歴史秘話ヒストリア】

どうも、みなさま
こんばんは。
しんまいです。

今回も前回に引き続き、
京都国立博物館で
2019年10月12日(土)
~11月24日(日)まで開催される
『特別展 流転100年
佐竹本三十六歌仙絵と王朝の美』

について、
佐竹本の佐竹ってだれ?
なぜ100年も流転?
と気になったので調べました。

2019年10月23日22:30からの
『歴史秘話ヒストリア』でも
取り上げられますね。

三十六歌仙についてはこちらをどうぞ

お付き合いのほど
よろしくお願いいたします。

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佐竹本って?

さて、今回は
佐竹本についてです。

それは、
上下巻
三十六歌仙が描かれた
絵巻のことです。

なぜ?佐竹本
と呼ばれているか?
っていうのは、
旧秋田藩主である
佐竹(侯爵)に伝わっていたので、
佐竹本と呼ばれています。

これらを合わせて
佐竹本三十六歌仙絵
ってことです。

各巻に18名ずつの計36名の
歌人の肖像が描かれてます。

下巻の巻頭には
和歌の神様である住吉大明神
(大阪の住吉大社)の景観が描かれてあり、
ならば、
上巻の巻頭にも、あったのでは?
と推測されてます。
ロマンですねぇ~

なので、正しくは
36+137つ描かれています

絵は、鎌倉前~中期の公家で
画家で歌人であった
藤原 信実(ふじわらの のぶざね)
と言われています。

三十六歌仙絵巻は
『佐竹本』
以外に
上畳本(あげたたみぼん)
と呼ばれるものもあります。

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上畳本(あげだたみぼん)って?

各歌仙が
上畳(貴人専用の畳)の上に
座っているので
この名称になっています。

最古佐竹本に次いで
古い遺品として上畳本
有名なのですが、
江戸時代には
すでに切断
されてました。
なので、
紀貫之、大中臣頼基、源重之や源宗于などの
16点の歌仙切(かせんぎれ)
として確認されています。
(うち12点は国内。4点は海外の美術館に)

似た例で
「〇〇本」と呼ばれるものに
『洛中洛外図屏風』があります。
これは、
当時の画壇のスーパーヒーロー
狩野永徳が描いて、
織田信長が、
上杉謙信に贈りました。
以後、米沢藩の上杉家に伝わったので
上杉本と呼ばれています。。

だれが切ったの?【絵巻切断】

『佐竹本三十六歌仙絵』
(上下巻の絵巻物)は、
1917(大正7)年
旧秋田藩主である佐竹侯爵家から
売りに出されました。

が、
入札史上空前の高値と称された
35万3千円(現在で35億円)
と超高額なため
1人では落札できず、
東京、大阪、京都の
古美術商9人共同で
落札しました。

そして、それを購入したのが
船成金として有名だった実業家の
山本唯三郎
(やまもと・たださぶろう)
さん

出典:岡山市

でした。

(この方、教科書に載ってた
成金が料亭の玄関でお金を燃やしている
絵のモデルになった方です)

ですが、
山本さんの事業が傾き
2年後の1919(大正8)年に
再び売りに出されることに…

そのころ日本は不景気!!

今回も単独で
購入できるような人はおらず…
かといって、
このままにしておくと
最悪の場合、海外へ流出
それだけは、避けたい!!

そこで、相談したのが
当時日本経済界の中心人物である
三井物産の初代社長で
千利休以来の大茶人」と呼ばれていた
益田孝(ますだ・たかし)
さん
またの名を益田鈍翁(ますだ・どんおう)さんでした。

出典:Wikipedia

単独が無理なら分割で…
ということで
上下巻の歌仙ごとの
絵巻の分割を提案!!
のちに
「絵巻切断」と呼ばれます。
(切断とショッキングな言い方ですが、
正しくは、切ったのではなく
各歌仙ごとの紙の継ぎ目で剥したのです)

出典:twitter

 

1919(大正8)年12月20日
一流の財界人や古美術商たちを
東京にある益田さんの自邸に集めて
くじによる抽選販売
が行われました。

誰もが狙うのは、
5枚しかない女性歌仙。
中でも最も色彩豊かで
最高額4万円の値が付いた
斎宮女御

もちろん、益田孝さんも狙ってましたが、
当たらず不機嫌に!!
そこで、当たった方が
譲ったらしいです。
(大人げない大茶人。。。)

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現在の所有者はだれ?

  1. 柿本人麻呂(かきのもとの ひとまろ):東京 出光美術館
  2. 凡河内 躬恒(おおしこうちの みつね):個人蔵
  3. 大伴 家持(おおともの やかもち):個人蔵
  4. 在原 業平(ありわらの なりひら):大阪 湯木美術館
  5. 素性法師(そせいほうし):個人蔵
  6. 猿丸大夫(さるまるだゆう):個人蔵
  7. 藤原 兼輔(ふじわらの かねすけ):個人蔵
  8. 藤原 敦忠(ふじわらの あつただ):個人蔵
  9. 源 公忠(みなもとの きんただ):京都 相国寺
  10. 斎宮女御(さいぐうのにょうご):個人蔵
  11. 源 宗于(みなもとの むねゆき):個人蔵
  12. 藤原 敏行(ふじわらの としゆき):個人蔵
  13. 藤原 清正(ふじわらの きよただ):個人蔵
  14. 藤原 興風(ふじわらの おきかぜ):愛知 メナード美術館
  15. 坂上 是則(さかのうえの これのり):文化庁
  16. 小大君(こおおきみ)

    :奈良 大和文華館
  17. 大中臣 能宣(おおなかとみの よしのぶ):長野 サンリツ服部美術館
  18. 平 兼盛(たいらの かねもり):静岡 MOA美術館
  19. 住吉大明神(すみよしだいみょうじん):東京国立博物館
  20. 紀 貫之(きの つらゆき):広島 耕三寺博物館
  21. 伊勢(いせ):個人蔵
  22. 山部 赤人(やまべの あかひと):個人蔵
  23. 僧正遍昭(そうじょう へんじょう):東京 出光美術館
  24. 紀 友則(きの とものり):京都 野村美術館
  25. 小野 小町(おのの こまち):個人蔵
  26. 藤原 朝忠(ふじわらの あさただ):個人蔵
  27. 藤原 高光(ふじわらの たかみつ):大阪 逸翁美術館
  28. 壬生 忠岑(みぶの ただみね):東京国立博物館
  29. 大中臣 頼基(おおなかとみの よりもと):埼玉 遠山記念館
  30. 源 重之(みなもとの しげゆき):個人蔵
  31. 源 信明(みなもとの さねあきら):京都 泉屋博古館
  32. 源 順(みなもとの したごう):東京 サントリー美術館
  33. 清原 元輔(きよはらの もとすけ):東京 五島美術館
  34. 藤原 元真(ふじわらの もとざね):文化庁
  35. 藤原 仲文(ふじわらの なかふみ):京都 北村美術館
  36. 壬生 忠見(みぶの ただみ):個人蔵
  37. 中務(なかつかさ):長野 サンリツ服部美術館

絵巻切断から所有者が
変わっていない歌仙図もあれば
流転した歌仙図もあります。

また、今回の展覧会で
所有者が判明した歌仙図も!!

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どれがくるの?【三十六歌仙の展示日程(最新10/4版)】

  1. 柿本人麻呂(かきのもとの ひとまろ)10/29-11/10
  2. 凡河内 躬恒(おおしこうちの みつね)
  3. 大伴 家持(おおともの やかもち)全期10/12-11/24
  4. 在原 業平(ありわらの なりひら)全期10/12-11/24
  5. 素性法師(そせいほうし)全期10/12-11/24
  6. 猿丸大夫(さるまるだゆう)
  7. 藤原 兼輔(ふじわらの かねすけ)全期10/12-11/24
  8. 藤原 敦忠(ふじわらの あつただ)11/6-11/24
  9. 源 公忠(みなもとの きんただ)全期10/12-11/24
  10. 斎宮女御(さいぐうのにょうご)
  11. 源 宗于(みなもとの むねゆき)10/12-11/4
  12. 藤原 敏行(ふじわらの としゆき)全期10/12-11/24
  13. 藤原 清正(ふじわらの きよただ)
  14. 藤原 興風(ふじわらの おきかぜ)全期10/12-11/24
  15. 坂上 是則(さかのうえの これのり)全期10/12-11/24
  16. 小大君(こおおきみ)11/6-11/24
  17. 大中臣 能宣(おおなかとみの よしのぶ)全期10/12-11/24
  18. 平 兼盛(たいらの かねもり)10/12-11/10
  19. 住吉大明神(すみよしだいみょうじん)全期10/12-11/24
  20. 紀 貫之(きの つらゆき)全期10/12-11/24
  21. 伊勢(いせ)
  22. 山部 赤人(やまべの あかひと)11/6-11/24
  23. 僧正遍昭(そうじょう へんじょう)10/29-11/10
  24. 紀 友則(きの とものり)全期10/12-11/24
  25. 小野 小町(おのの こまち)10/12-11/4
  26. 藤原 朝忠(ふじわらの あさただ)全期10/12-11/24
  27. 藤原 高光(ふじわらの たかみつ)全期10/12-11/24
  28. 壬生 忠岑(みぶの ただみね)全期10/12-11/24
  29. 大中臣 頼基(おおなかとみの よりもと)10/29-11/24
  30. 源 重之(みなもとの しげゆき)全期10/12-11/24
  31. 源 信明(みなもとの さねあきら)全期10/12-11/24
  32. 源 順(みなもとの したごう)11/6-11/24
  33. 清原 元輔(きよはらの もとすけ)10/12-11/4
  34. 藤原 元真(ふじわらの もとざね)全期10/12-11/24
  35. 藤原 仲文(ふじわらの なかふみ)全期10/12-11/24
  36. 壬生 忠見(みぶの ただみ)全期10/12-11/24
  37. 中務(なかつかさ)

37点のうち31点も展示されるので
実に約84%もの作品が集まります。

33年前の1986(昭和61)年に
サントリー美術館で
開催されたときは
37点のうち20点
約54%(約半分)
だったことを考慮すれば
今回の展示は驚異的です!!

何回か通えば、
31点全て見れるでしょうが、
数が一番多いのは、
11/6-11/10
28/31点なので、
この期間が狙い目ですね!!

関係者でなくても
おススメしたくなりますよ。

今後これ以上
集まる展覧会はない
ような気がします。

展覧会情報(図録や音声ガイドなど)

美術展と言えば
図録

[A4変形版/336ページ]3000円(税込)
出品される佐竹本31件の
作品画像をA3見開きで大きく掲載!!
和歌の読み下し&現代語訳まで
掲載されています。
図録としては値段が
高いかもしれませんが、
書籍・研究書と思えば安いと思うわけで…
ワタクシしんまいは買いに行きますよ

オリジナルトートバッグ
2530円(税込)
四季をイメージした4色展開。
右から2人目は小野小町だそうです。

出典:twitter

 

音声ガイド550円(税込)
声優の瀬戸麻沙美(せと・あさみ)さんです。

出典:京都国立博物館
瀬戸麻沙美さんは、
アニメ『ちはやふる』の主人公
綾瀬千早(あやせ・ちはや)役を
されています。
しかも、綾瀬千早さんと
真島太一くんが登場する
スペシャルトラックがあるとのこと。
これは、聞きたいです!!

また『ちはやふる』を描いておられる
末次由紀さんの複製原画
を展示するコーナーもあります。
写真撮影OKなんですよ!!

オススメの鑑賞順路&展覧会情報

もちろん、11/6-11/10の
最も三十六歌仙絵巻が揃っている週に。
平日でしたので、
行列になるほどではありませんでした。

が、3階から始まる会場の
3階は混雑していました。

ので、
ワタクシしんまい
オススメの鑑賞順路は
まず3階は素通りして
三十六歌仙絵巻がある2階から!!
そして、順序通り(2階→1階)→再入場→再び3階へ。

大抵の人は、
順序通りに回られるので、
入口周辺が混雑します。

ので、そこは後回しです。
人気の展覧会でも、
見たいフロアに行ってしまえば、
誰もいないフロアを独り占めできます!!

誰も目も気にすることなく、
その作品と対峙できるのです!!

ワタクシしんまい
の文章を
最後まで
お読みいただき
ありがとうございました。

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